たくさんの娘たちよ、幸せになーれ!
母の日の前日、カランカラン。
懐かしい女性が扉を開く。
強い風と小雨が降る夜だった。
片手を上げ、「シェフ」元気?人懐っこい顔が微笑む。
伝統~引き継ぐもの
当店のアルバイトは、10数年前から全員旭川教育大生の学生であり、当大学初めてアルバイトが今カウンターで美味しそうにビールを飲んでいる女性である。
ちなみに、この女性からアルバイトは女性のみとなり、辞める時には次の子を探してからが条件。
女性は好きだが、お客様の要望により、こうなった次第である。
ずーっと教育大生であり、これからもそうである。本当に感謝している。
店を開店してから17年、卒業アルバイトも30代後半になる。今のアルバイトは20歳前後、娘といってもおかしくない歳である。
しかし私にとっては全員が娘と思っている。
ちなみに、アルバイトの1人の親は私と同じ歳である。まだ私より若い親はいないが、近々その時が来るのだろう。
恐ろしい。
じい様と言われないように気をつけよう。
2杯目のビールを飲み終えた女性とは、卒業してからもほぼ年1回は再会し、酒を飲み語らう。まさに娘のような存在である。
もう10数年の月日が流れた。これからも、ずっとこういたい、そう願う。
この女性がアルバイトをしていた時には、週1回は私の仲間たちと飲み会に参加、次第にアルバイト以外の友達の女性が必ず2人参加するのが常だった。
飲んで歌って、楽しい時だった。まいちゃん、みさき、元気かな?
赤ワインのボトルに切り替わったとたん、待ち人、来客。
2度目となる、彼氏との再会。すがすがしい好青年である。
初めて会った時から、違和感のない、いい男だ。
早く結婚しろ。
エールを送る。
今夜も酒が進みそうだ。
次の白ワインのボトルも空いたころ、他のお客さんも見送り、カウンターに戻ると、グラスワインに移行した女性は、靴下を脱ぎ、くつろいでいた。
グラスワインも2杯目に進んだ。
今回は、このカウンターでほろ酔い加減になっている女性を中心に書いたが、今でも同様に来客してくれる素敵な卒業生アルバイトがたくさんいる。
ありがたいものである。
嬉しいものである。
卒業生アルバイト、現アルバイト、私にはたくさんの娘がいる。そう思っている。
幸せ者である。娘たちよ、幸せになーれ!
そんな気持ちを込め、日々料理を作っている。
勝手に娘と思い込んでいるだけで、娘と言ったことは一度もない。
ご両親様、お許しください。
(この他にも生寿司がありました。購入したため、割愛致しました。)
このブログを書き終えた日は、母の日。
1年間の感謝を込め、娘たちに代わり、妻に夕食を作った。
息子は母にケーキを買ってきた。
実の娘はいないけど、娘って本当にかわいいのかな?
(子供たち、近所のケーキ屋さんで購入。何故か店で鉢合わせたらしい。)
息子との母の日の食事。
今夜のお供は、お土産の泡盛。
ずしっと、胃にしみる。
一瞬、人懐っこいカウンターの女性が小悪魔に変わった。
そんな酒だった。
みお、やっぱり娘と言うには歳をとりすぎたかな?ハハハハ(^^;)
少し飲みすぎたようだ。